なぜ日本人は勝てないのか?スポーツにおける外国人選手の強みと日本人選手の弱みとは?

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なぜ日本人は勝てないのか?スポーツにおける外国人選手の強みと日本人選手の弱みとは?

11月9日、10日にかけておこなわれた第12回全世界空手道選手権大会
これまで11回おこなわれ、新極真会は外国人選手に優勝を譲ったことがないという歴史があります。

今大会も見事、広島の島本雄二選手が4年前に引き続き世界大会2連覇という形でめでたく幕を閉じました。

しかし、全体の日本人選手の内容はというと手放しに喜べる内容ではなかったように思えます。

CDブロックはそれぞれ日本のシード選手が勝ち上がったものの、ABブロックに関してはベスト8の時点で日本人選手0という異常事態でした。

島本選手の優勝インタビューでも、次世代成長をうながし、次世代に期待するような危機感のあるコメントが印象的でした。

では外国の選手は何が強く、日本人選手が劣る部分はどこなのでしょうか?様々な視点から見ていきたいと思います。

弱さを知ることは強さの第一歩です。

デカい外人、小さな日本人

オリンピックから見る

これが何を表しているか分かりますか?

オリンピックの歴代メダル獲得数を表している地図です。
1位から50位までの順位と、世界を6つの州に分けています。

まず目をひくのは、アメリカの1位

単にメダルの獲得数だけで「強い」というには不十分ですので、それをフェアにするために人口やGDPを共通にしたデータでもアメリカは双方で「2位」とやはり強いデータを残しています。https://landing.google.com/altmedaltable/

では、アメリカのスポーツの強さとはどこにあるのでしょうか?

アメリカの強さ

まず、挙げられるのはアメリカという国の環境。

日本と同様に学校スポーツ文化ですが、日本のように学校の先生がそのまま指導にあたるのではなく、専門知識をもつコーチの指導が基本となります。

生徒が取り組むスポーツはシーズン毎に変わり、春は陸上、冬はバスケットなどさまざまなスポーツに触れることで、優れたの人材発掘にも多大な影響があります。

また大学スポーツはセミプロ化しており、テレビ放映などと結びつき、人気も高く、グッズの収益も多く、優秀な監督コーチが多く報酬も高い。

スタンフォード大学のアメリカンフットボールの指揮を執るデビッド・ショーは年俸410万ドル(約4億7200万円)だと言われています。

選手も大学では、奨学金を返済不要でOBや支援者が選手の学費を払う仕組みができています。

そういった環境から、スポーツの研究が盛んでありスポーツ科学の進歩も早く、指導法も日進月歩です。

アメリカ•人種

また、さまざま人種が混ざり合いできた「アメリカ」という国の特徴から、瞬発力に優れた黒人系の選手白人系の高身長な選手など、スポーツに優位な遺伝子がパフォーマンスに良い影響をもたらしているのではないかと言われています。

日本でも室伏広治選手のお父さんがスポーツで優秀な遺伝子を残すため、海外の女性と結婚したというのは有名な話です。

最近では、陸上短距離のサニブラウン選手バスケットの八村塁選手など外国とのハーフの選手の活躍が益々目立つようになってきました。

ヨーロッパ州のメダル獲得多い理由

またヨーロッパ州に上位50位が密集しています。

強い理由の一つとして、あらゆるスポーツにプロリーグが設けられ、選手の育成システムが整っており、切磋琢磨できる環境が整っているというのも大きな要因でしょう。

そのためヨーロッパは自国から優秀な選手が次々に排出される仕組みになっています。

また、世界的に有名なスポーツの多くがヨーロッパ発祥であるというのも大きいでしょう。日本が武道競技に強いように、国技としての強みを存分に活かしています。

ヨーロッパ・体格

世界各国の平均身長を出した2018年のデータによると男性101カ国中上位23位までヨーロッパが独占するという結果が出ています。http://www.averageheight.co/average-male-height-by-country

1位はオランダの183.8cm。日本はというとグーっと下がって63位の170.7cmその差約13cm

子供だと小学6年生と中学2年生ぐらいの差。
大人で言えば男性と女性ぐらいの身長差があります。

なぜそんなにヨーロッパの人々は背が高いのか?ヨーロッパの人々の身長が高い理由には様々な説があります。

・乳製品を多く摂っているから
・1950~70年頃まで、放牧されている牛や豚が食べる草に成長ホルモン剤が入りの肉を食べていたから
・日射量が少なく「寒い地域の動物の方が体が大きくなる」という"ベルクマンの法則" 説
・男女ともに身長が高いと子孫を残すのにより有利になる、という"自然選択" の結果

第12回世界空手道選手権大会

また、今大会(第12回世界空手道選手権大会)を観ていて感じたのは、やはり日本人選手と外国人選手の骨格の違い

そこで、今大会も各国の身長・体重をデータで見ていきたいと思います。

第12回世界大会から見る

平均身長(選手を2人以上出している主要国のみ)
1位 デンマーク 191.6cm
2位 オーストラリア 189.5cm
3位 リトアニア 186.1cm
4位  ハンガリー 185.3cm
5位 ブルガリア 183.3cm
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18位 スペイン 175.5cm
19位 日本 173.7cm
20位 南アフリカ 171.8cm
※平均値 180.8cm

抜けているのは、デンマーク、オーストラリア、リトアニア、ハンガリーでしょうか、最も高いデンマークは平均身長191.6cmとずば抜けています。

日本はというと、平均身長173.7cmデンマークとの差は約18cm

無差別級とはいえ、驚くべき差です。主要国の中でも日本の平均身長は下から2番目

平均体重(選手を2人以上出している主要国のみ)
1位 ハンガリー 98kg
2位 デンマーク 94.3kg
3位 オーストラリア 93.5kg
4位  ギリシャ 92kg
4位 アルゼンチン 92kg
6位 リトアニア 91.9kg
7位 ポーランド 88kg
8位 オランダ 88kg
9位 日本 87.2kg
10位 スペイン 86.4kg
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20位 インド 70.3kg
※平均値 86.8kg

平均身長でも突出していたデンマーク、リトアニア、ハンガリー、オーストラリアはもちろん、ギリシャ、アルゼンチンも抜けています。

しかし、日本もポーランド、オランダなどと並び20ヵ国中上位9位に着けています。

身長の差を質量(体重)でフォローし、フィジカルの差を地道な努力で埋めた結果であると言えるでしょう。

FIFAワールドカップから見る

他の競技からも見ていきましょう。
全世界でこぞって凌ぎを削り合っている競技人口2億5000万人を超えるスポーツ「サッカー」

では、2018年FIFAワールドカップのデータを参考にしてみましょう。

平均身長

1位 セルビア 186.7cm
2位 デンマーク 1866cm
3位 ドイツ 185.8cm
4位 スウェーデン 185.7cm
5位 アイスランド 185.5cm
6位 ベルギー 185.3cm
7位 クロアチア 185.3cm
8位 ナイジェリア 184.5cm
9位 イラン 184.5cm
10位 ロシア 184.4cm
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29位 アルゼンチン 178.9cm
30位 日本 178.8cm
31位 サウジアラビア 178.1cm

と、やはりヨーロッパ勢が上位を占める形となっています。

日本はというと、下から3番目の178.8cm。1位のセルビアとは約8cmの差があります。

サッカー経験者の方はわかると思いますが、セットプレーなどでの8cmの差はとても大きな差となります。

平均体重

1位 デンマーク 82.6kg
2位 アイスランド 80.7kg
3位 パナマ 80.5kg
4位 セルビア 80.5kg
5位 ナイジェリア 80.5kg
6位 ドイツ 80.0kg
7位 フランス 80.0kg
8位 スイス 79.9kg
9位 ベルギー 79.6kg
10位 クロアチア 79.3kg
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31位 サウジアラビア 73.0kg
32位 日本 71.9kg

こちらもやはりヨーロッパ勢が多いという結果になりましたが、なんといっても日本は平均体重において32ヵ国中32位、つまり「ビリ」という結果でした。

1位のデンマークとの差はおよそ10kg。「日本はフィジカルが弱い」と言われる由縁はこういったあたりが大きく影響していると思われます。

「遺伝子」からちがう

次は外国人選手の身体の内部も見ていきましょう。

世界の人類を大きく分けると3つに分類することができます。白人系、アジア系、そして黒人系の3つ。実は、黒人系の人種は他の2つの人種とは遺伝的に体格や筋肉に特徴があることが分かってきています。

筋肉の違い

実は人種による筋肉の違いなどをストレートに調べた研究データはほとんどありません。
従来、その種の話は人種による「優劣」という危険な発想につながる場合もあるので、あまり頻繁には出てこなかったという事情もあるようです。

ただ、「大腰筋」の太さに人種差があるという論文が、『ジャーナル・オブ・アナトミー』(Journal of Anatomy)という世界的に権威のある解剖学の学会誌に掲載されたことがあります。

大腰筋とは腰椎(腰骨)の側面から太ももの付け根に伸びる深層部にある筋肉で主に股関節の屈曲に作用する筋肉です。

その内容は「黒人は白人と比べ、大腰筋が3倍ほども太い」というもの。
若い人から中高年に至るまでの死体を解剖して確かめたものであるようです。
そして論文は、それが統計的に黒人に腰痛が少ない要因ではないかと推察しています。

日本人など黄色人種についてのデータはありませんが、おそらく白人に近いか、それよりも少し細いのではないかと想像できます。

 

また筋繊維には2タイプあり、持続的に一定の力を発揮できる「遅筋線維」と、瞬発的に大きな力を発揮できる「速筋線維」という2つの筋繊維があります。

その2つ筋繊維が入り混じって構成されているのが「筋肉」です。

黒人と他の人種とを比較すると、黒人の方が速筋線維が多いのではないかといわれています。
つまり黒人は瞬発的に大きな力を発揮するスポーツやプレーが遺伝的に得意ということです。

一方、日本人は遅筋優位なタイプが多いと言われており、一般的な日本人の筋繊維比率は70:30で遅筋が勝っている人が多いようです。

筋繊維タイプは遺伝的要因が大きく、トレーニングにより筋繊維タイプに多少の変化は生じるものの、元々の構成が違うので一朝一夕でその差を埋めることは困難です。

骨盤

海外と日本人を姿勢を比較して大きく異なる点は「骨盤」です。海外の人は生まれつき骨盤が大きく前傾し、背骨が大きくSの字になってるというのが大きな特徴です。

海外の女性アスリートやモデルを見るとお尻がキュッと上がっているのが分かると思います。

一般的なアジア人の骨盤傾斜角は8〜13°に対して、海外アスリートは35~45°もあるといわれています。

それにより腸腰筋や大臀筋などのお尻の筋肉が自然に発達しやすい身体になり、また股関節の屈曲がしやすくなるのでハムストリングのバネをつかいやすくなります。

日本人でも野球のイチロー選手は骨盤の前傾がとても大きいのが印象的です。もう1度あらためて見てみてください。

骨密度

アメリカ合衆国ワシントン州シアトルに本部を置くワシントン大学の研究によると、

・黒人・白人・アジア人

の中で1番骨密度が濃いのが黒人であり、その次に白人(またはラテン系)、最後にアジア系。このアジア系というのはつまり、日本人や中国人、韓国人のようなモンゴロイド系のことを指します。

そのため、ラグビーやバスケット、ボクシング、格闘技などのコンタクト競技では黒人選手が圧倒的に有利であると言えます。

では日本は海外に勝てないのか?

ここまで国としてのスポーツのあり方、骨格の差、筋肉や骨、姿勢の違いなど外国の強さについて触れてきました。

では日本は海外勢に敵わないのでしょうか?

そんなことはありません。

最近の格闘技界で最も大きなニュースといえば、ボクシングWBSSで見事ノニト・ドネアを倒し世界統一チャンピオンとなった井上尚弥選手

アメリカのMMAベラトールを制し見事2団体チャンピオンとなった総合格闘技の堀口恭司選手

タイやヨーロッパの強豪を次々と倒し、今年RIZEキックボクシング世界チャンピオンとなった那須川天心選手

メジャーリーグで2004年MLBシーズン最多安打記録262本を記録し、今年引退を発表したイチロー選手

テニスで2015年世界ランキング自己最高位シングルス4位(2019年11月現在13位)となった錦織圭選手

2019年NBAドラフト1位指名を受けたバスケットボールの八村塁選手

など、世界の大柄な強豪選手と対等に張り合い、またそれを上回り活躍する日本人選手は他にも少なくありません。

しかし、これら欧米発祥のスポーツで日本人が活躍するのは並大抵なことではありません。

もちろんサポートの力も大きいと思いますが、何よりも個人のスペシャルな才能と努力の賜物であることは言うまでもありません。

「技術力」の日本

2016リオオリンピックの陸上男子4×100mリレーにおいて日本チームが短距離大国アメリカを抑え、銀メダルを獲得したことを覚えていますでしょうか?

今でこそ9秒台の選手が3名いるような日本ですが、その当時9秒台の選手が1人もいませんでした。

そんな中9秒台の選手で揃えたアメリカチームにガチンコ勝負で走り勝ち、見事に銀メダルを獲得することができました。

そこにはどの国よりも優れた「バトンパス」技術があったと言われています。

バトンパスに時間をかける国が少ない中、日本はこの「バトンパス」にもっとも時間をかけ、検証と実践を繰り返し、どの国にも負けないバトンパスという「技術力」を手に入れ、日本記録及び銀メダルを獲得しました。

そのリレーチームのコーチを務めたのは土江寛裕氏
2004(平成16)年アテネ大会。ここで日本は当時の史上最高の成績4位
だがメダルにはまたしてもあと一歩、0秒26届きませんでした。

その当時、第1走者を任された土江は「結果的に僕の出遅れがなければというのがあった。取り返しのつかないことをしてしまった」と今でも悔いを残している。

だからこそ土江は「自分が戦えなかった、失敗したところを今の選手たちと一緒に間接的に夢を実現したい」と指導者に転身。

大学院の研究テーマにもしていたバトンパスのブラッシュアップを進めていきます。

それから日本は確実に進化をし、いつしか日本にとってリレーが「お家芸」と称されるまでになりアテネから12年後のリオ五輪で「銀メダル」を獲得をします。

そして来年、その土江氏がリレーコーチを務め、9秒台が3人という日本陸上史上類をみない高速化の中、日本はリレーで「金メダル」を獲ることが果たしてできるのか?楽しみです。

「日本」が強くなるには

しかし、この先もこのような「スペシャル」や「スペシャルな指導者」が現れるまで待つかないのでしょうか?

昨年、惜しくも亡くなられた総合格闘家・山本KID徳郁選手はこのようなメッセージを遺しています(1:02〜2:33)。

強い選手、おもしろい選手を次々出すためには、国からバックアップや応援してくれるファンやサポーター、スポンサー、家族のサポートなど周囲の環境です。

またアメリカのカレッジスポーツやヨーロッパのプロリーグのように、そのスポーツ、大学、チームのパフォーマンスを向上させ、観る人を楽しませる努力も必要不可欠です。

一人で強くなることは不可能です。

「スペシャル」を待ち、頼るだけではなく、選手をもっと応援して日本を強くしましょう。

そして強くなりましょう。

いかがでしたでしょうか?

今回は海外勢と日本のスポーツ文化や身体の違いについて、お話しました。

この第12回世界大会で日本選手団の戦いと、島本雄二選手の優勝インタビューにとても刺激をうけ、この記事を書こうと思いました。

私自身も2013年に体重別の世界大会に「日本代表」として出場しました。

その前日の夜、得体の知れない恐怖やプレッシャーから寝むれず、誰かにすがるように知り合いに電話をかけたのを今でも鮮明に思い出されます。

そんなプレッシャーの中、さらに「前回大会チャンピオン」「日本選手団主将」「全日本チャンピオン」など様々なものをすべて背負い、戦い、見事2大会連続世界チャンピオンになるなんて、常人の想像を遥かに超えています。

だけど、こんなに凄いのになかなか凄さが世に伝わらない現状に憂いをいだきます。

テレビが1番の広告になると思いますがなかなか取り上げてもらえないので、YouTubeを始める選手やInstagramなどのSNSが少しずつ盛んになってきています。このブログもそうです。

みんなでこの「フルコンタクト空手」の素晴らしさをドンドンッ伝えていきたいとあらためて思いました。そして、チカラのある人はチカラを貸してください。

まずは、来年のオリンピックを通し、世に「空手」と「柔道」の違いを認識してもらうことですね(これまで通算2億回間違えられている)。笑

 

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